strawberry jam窓の外から聞こえてくる鳥の声で目が覚めた。 「っ!」 ゆっくりと体を起こすと腰に痛みを感じた。 溜め息をつきながら痛みの原因ともいえる奴の方を睨みつける。 こっちの気も知らずにスヤスヤと寝息をたてている彼に苛立ったのは言うまでもない。 重たい足を引きずりながら、台所へ向かう。 もう少し寝たかったが空腹にはかなわなかった。 コーヒーにトーストに手作りの甘いイチゴジャム。 それとふっくらとした卵焼き。 知らず知らずに彼の好物ばかり用意している自分に気づき、笑みがこぼれた。 準備もできて、あとは食べるだけとなり遅起きの彼をテレビを見ながら待つ。 最初の頃は全然出来なかった料理だったが今では大分出来るようになった。 なかなか起きてこない彼に我慢の限界がきた。 仕方なく寝室へと足を運ぶ。 ベッドで規則正しい寝息をたてて眠る彼に声をかけようと顔を覗き込む。 「おい、ひばっ…」 言いかけた言葉を飲み込む。 いや、正確には飲み込まれたが正しいだろう。 「ん…。」 覗き込んだ瞬間、頭の後ろを押さえつけられ雲雀の方に引き寄せられる。 そして、そのままお互いの唇が重なる。 触れるだけのキスをすると雲雀はゆっくりと体を起こし始める。 「…おはよう。」 「///おはよう。」 突然のキスは驚いたものの、嫌なわけではないので普通にあいさつを返す。 「甘い…。」 「えっ…?」 俺を隣に座らせて舌なめずりをする。 そして、ゆっくりと俺の頬に手を添えてきた。 「イチゴジャムの味がする。…僕の好きな味。」 じっと見つめられ恥ずかしくなり俯く。 だが、顎を持ち上げられそれは出来なかった。 近づいてきた雲雀は俺の唇をペロッと舐めあげた。 「///っ!!!」 真っ赤になる俺を見て『かわいい』なんてほざきやがる。 「甘い…隼人の味だね…。」 「っ!…飯、出来てんぞ。」 「うん。」 何であんなに恥ずかしい事をやってのけるの事が出来るのか理解出来ない。 もう恥ずかしさが限界だったので急いでこの場から去ろうと立ち上がる。 「隼人。」 手を掴まれた訳でもないのに、反射的に立ち止まり振り返ってしまう。 「好きだよ。」 「///ぅん…。」 リビングへ逃げ込む俺はきっと耳まで真っ赤だっただろう。 これが俺たちの1日のはじまり。 ----- 2008.4.23 この曲聞いてたら、こうなりました。 甘いですね。 ごっきゅんがおとめちっくですよね。 まあ、細かいところは目を瞑って(笑) てか、だいぶ前にできてたんですがやっとUPできてよかった☆ ジャンル別一覧
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